2009年5月28日木曜日

雨中奥戸橋の眺望画の如し

来月になって最初の雨の日にと思っていましたが、予定を繰り上げて東京葛飾区の立石へと行ってみました。
昭和17(1942)年6月4日の『断腸亭日乗』に荷風は、「雨中奥戸橋の眺望画の如し。橋際に地蔵尊と道しるべの石あり」と書いています。
毎度毎度のことで下調べがいい加減なことが祟って、、、時折激しく降る雨の中を行きつ戻りつするはめになってしまいました。京成立石駅を降りてすぐの賑わった道を左に行けば間もなく目的地だったのですが、とにかく中川まで行けば迷うことなく分かるだろうと直進してしまったことが間違いでした。このあたりの中川は、とても川幅が広くて蛇行しています。しかも見渡せる限りにおいて、橋など架かっていませんでした!!
とりあえず右に行って見えてきた橋は、平和橋となっていました。川沿いを引き返して、大きく川が曲がっているところが公園のように整備されていました。遙か先に橋が見えましたが、なんとなく違う気がしたので、また平和橋の方へ戻り、もっと先へと歩いてみたら、もう荒川へと合流するだけで橋なんかなさそうでした。平和橋で対岸へと渡って、その「なんとなく違う気がした」橋以外に考えられないので、そこをめざします。1時間半くらい彷徨ってしまいましたが、立石駅からは5分で着けるところでした(^^;)
橋が造られた年度を確認しませんでしたので、荷風が見た橋と同じかどうかは分かりません。道しるべと地蔵尊はありました。
当時の荷風は、港区六本木あたりに住んでいたはずですが、「路地」が好きな人だったのかもしれません。

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