近所にあるスーパーが、本日午前11時まで、お買い物ポイントが通常の5倍!!ということなので、今はいらないものを前倒し購入(?)してきました。
用水路には3年くらい前から、いつも一羽だけ渡って来るカモメの姿がありました。去年、「ハクチョウのエサ」として手に入れたものを投げてあげたら、数羽いるカモを威嚇しながら食べていました。でも大半は数で勝るカモのものになりました。
昨日ふれた正岡子規よりも5年ほど遅く生まれて、6年ほど先に亡くなったのが、樋口一葉です。明治は、とってもとっても遠くになりにけりで、その時代の文学作品は、読もうとしてもなかなかすっと頭の中に入ってきてはくれません。まして一葉は、口語体小説が書かれていた時代に擬古文によって近代小説を書いたのでした。
『大つごもり』は、一葉自身の生活費がかなり逼迫した状況にあった明治27年12月に書かれました。金持ちの家に奉公するお峯という18歳の少女が主人公です。両親のいないお峯は、伯父一家に養われましたが、その伯父が病気になり高利貸しから金を借り、その利息を大晦日までに払わねばなりませんでした。それを聞いたお峯は、奉公先の夫人に、たった2円の給料の前貸しを頼みます。夫人はいったん承諾しながら、大晦日に催促すると「知らない」と言います。お峯は、舌を噛んで死ぬ覚悟をして、硯箱にあった20円の中から2円を持ち出します。
樋口一葉の解説書のたぐいは、たぶん膨大な量が出版されていることでしょう。今回は、田中優子『樋口一葉「いやだ!」と云う』(集英社新書)を参考にしながら書いてみました。5年前に出た本ですが、長く続いた自民党政権に「いやだ!!」と言った今年に相応しい感じがする内容です。
写真は、文京区本郷にある一葉ゆかりの伊勢屋質店です。