2009年12月5日土曜日

明治5年のヴァンパイア

富岡製糸場の煙突です。最初は、煙突も煉瓦造りだったのですが崩壊してしまったそうです。コンクリートで作り直したときには、外見だけでも同じに見えるようにするなんてことは、誰も考えなかったのでしょう。「世界遺産」なんていう商売のかけらもない時代のことですから(笑)
製糸工場と聞くともう「女工哀史」という言葉と不可分のように頭の中に刷り込まれてしまっている感がありますが、富岡製糸場の場合は待遇も良く、一日に8時間程度の仕事で、週に1日の休みをしていた日本初のところだったのかもしれません。
見物は出来ませんが、フランス人技術者の住んでいた建物には、ワイン蔵もあるようです。たぶん赤ワインのせいなのでしょうが、外国人に生き血を吸われるという噂で、女工がなかなか集まらないということもあったそうです。でもまぁ、間接的には西欧諸国に生き血を吸われ続けてきた日本であったと言えそうな気がします。
これまた見せてはもらえませんが、地下には煉瓦造りの排水溝もあるそうです。吸血鬼が跋扈するには良さそうにも思えますが、吸血鬼にしてみたら、もっと綺麗な場所に眠らせてくれよと言いそうですね。
細井和喜蔵・著『女工哀史』は、ずっと誤解していて『蟹工船』のように小説かと思っていたら、表や数値もいっぱい記載されたルポルタージュでした。「女工哀史」という言葉だけが知れ渡っていて、本はほとんど読まれていないものと思われます。佐倉啄二・著『製糸女工虐待史』はさらに知られていないですよね、、。映画化された「あゝ野麦峠」の原作も小説ではありません。
まるで違うお話になりますが、知らなかったと言えば、「鉄腕アトム」は「アストロボーイ」という名前でも出ていたこと、、、人間の仕事をロボットが奪うということは、もう近未来のお話ではないのかもしれません。ほら、あなたの背後には、機械仕掛けのヴァンパイアが!!

1 件のコメント:

  1. 事実は二面ある。表向きと裏向きと。。。。なんて言葉があったように思います。その片側だけでは論じて行けないと言う教えだった記憶ですが、両側を知ってしまうと、論評できなくなるってのが世の常だったりしてね(^^;

    宇宙戦艦ヤマト、裁判沙汰にもなった漫画ですが、これにも随分裏があるようです(^^;

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