2012年8月24日金曜日

大門の内外



夏中洲崎の遊廓に、燈寵の催しのあった時分、夜おそく舟で通った景色をも、自分は一生忘れまい。苫のかげから漏れる鈍い火影が、酒に酔って喧嘩している裸体の船頭を照す。川添いの小家の裏窓から、いやらしい姿をした女が、文身した裸体の男と酒を呑んでいるのが見える。水門の忍返しから老木の松が水の上に枝を起した庭構え、燈影しずかな料理屋の二階から芸者の歌う唄が聞える。
  (永井荷風『深川の唄』より抜粋)

とても便利な世の中になったのか、ただ慌ただしくなっただけなのかは分かりませんが、昨日ネットで注文したDVDが24時間経過しないうちに「郵送」されてきました。
今回購入したDVDは、「日活100周年邦画クラシックGREAT20・洲崎パラダイス赤信号・HDリマスター版」で、送料・税込み1463円でした。
この映画は、第14回芥川賞を受賞した芝木好子の短編『洲崎パラダイス』を脚色したもので、1956年に制作されました。監督は川島雄三、主演が新珠三千代と三橋達也です。
映画は勝鬨橋の俯瞰から始まります。この時代の映画はけっこうアバウトに撮られていたのかと思っていましたが、細部まで丁寧につくられていました。
映画の内容(あらすじ)は、”こちら”などを参照下さい。
昭和30年代の秋葉原電気街の様子も見ることができます(^^)



1 件のコメント:

  1. モノクロっていいですね。時代による色アセがない。頭の中の色で子供の頃からの色で着色できるのがいいな(^^)

    日活100周年邦画クラシックGREAT20のサイト見てきました。野良猫ロックがある!!女優和田アキコですね(爆)、小学校の時、本気でかっこいいなぁと看板に見とれてたのを思い出します。この頃の成人映画があったらな(^^)中身は知らないけど、思い出の看板があるんです。

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