2011年9月27日火曜日

さらば愛しき人よ一夜に夢見殺し


巾着田に万葉歌碑があります。

巨麻尓思吉
比毛登伎佐
氣弖奴流我
倍尓安杼世
呂登可母安
夜尓可奈之


高麗錦紐解き放けて寝るが上にあどせろとかもあやに愛しき(こまにしきひもときさけてぬるがへにあどせろとかもあやにかなしき) 『万葉集』東歌 巻14-3465
歌碑の脇に日高市教育委員会による解説板があって、、、”「高麗錦の紐をといて供寝もしたのに、まだ恋しさが増す。この上、一体何をすればよいのか。ふしぎなほどに愛らしいことよ」という意味である。どんなに愛しても際限がない愛の歓びと切なさを大らかに歌い上げた秀歌である。高麗錦とは大陸から伝えられた技術による高級な錦織のことで、当時この地は、高麗郷と称し、大陸からの渡来者が高度な文明を周辺諸国に伝えていたから、ここで錦が織られたとする学説がある。日高市はこの当時をしのび、郷土の歴史を誇りをもって後世に伝えるために万葉学者文学博士・中西進先生の揮毫による歌碑を建立した”と書かれていました。この種の解説掲示としては、珍しく「えらそ~!!」な口調ですね。たぶんちょっと間違えばシモネタ風になってしまうので、せいいっぱい格調高くしたつもりなのでしょう(笑)
『岩波古典文学大系万葉集』では、”紐を解き放って共寝をしているのに この上どうしろというのか無性に可愛いことよ”という解釈です。つまり服を脱いでセックスしたけど、なんだかもっともっとやりたい!!って意味でしょうか???
ところで日高市の”市の花”は、彼岸花で稼いでいても「萩」となってました。宮城では県花です。秋の七草に入ってますが「草」ではなく「落葉低木」のようです。『万葉集』で萩を読み込んだのは、142首あるそうです。植物では最多?
前のブログの補足になりますが、首都圏のJR線では、同じ駅を2回以上通過したり利用路線がクロスしたりしない「一筆書き」乗車ならば、どのようなルートを使っても料金は同じのようです。たとえば東京駅から茅ヶ崎駅(もっと先でもOK)→八王子駅→高崎駅→小山駅→友部駅→上野駅→神田駅へと乗車しても電車賃は、130円です(^^)v

3 件のコメント:

  1. イェ~~ィ!! 美しいからだ 背景の暗色とのコントラストがいいですね!!!

    中西進先生は、予備校で講師をしていた時期があります。ときどき色っぽい話をしたことを覚えています。万葉時代のセックスは現代よりおおらかだったのでしょうかね。

    >東京駅から茅ヶ崎駅(もっと先でもOK)→八王子駅→
    >高崎駅→小山駅→友部駅→上野駅→神田駅へと乗車しても
    >電車賃は、130円です(^^)v
    各区間で下車したら実際はいくらくらいかかってしまうのでしょう。5000円くらいですかね。

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  2. 相聞、恋の歌って事ですね…

    高貴な身分で、日ごろストレスが溜まってたのかも知れませんね。
    一回じゃ足りないから、もう一回したいな~という訳だでOKだと俺も思います(笑)

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  3. 姫の解説の方がうんと頭に入ってきます。いつの世も愛されるのは下ネタ愛歌でしょう。悩まないでも、解きた紐を用いて・・・って展開があるけどな(爆)

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