2011年6月4日土曜日

とほい空でぴすとるが鳴る。


車では行かない北関東自動車道全線開通記念ツアーズですが、水戸とは正反対側の「前橋」にある敷島公園ばら園内「萩原朔太郎記念館」へ行ってみることにしました。
JRに乗ってゆくと水戸へ行くよりも交通費が高くなってしまいますが、伊勢崎駅まで東武伊勢崎線を利用するとJRに比べて格安!!気分になれます。
ここの存在は、俳優の佐藤ザンスさんのブログ(http://zansu0218.blog39.fc2.com/blog-entry-1461.html)で知りました。残念なことに今年の1月17日以降はブログが更新されていませんが、良質なお散歩先満載!!です。役者としての出演作品は、なかなか機会がないので「令嬢探偵★モロボシアイ広島より愛をこめて」での執事役と「豪快エロ坊主」でのオカマ役、題名の分からないホラー映画(?)でのセールスマン役(?)くらいしか観ていません。
JR両毛線・前橋駅には、午前8時過ぎに到着しました。ザンスさんは、バスの本数が少ないと書いてますが、初めて出向く街の広さと広がりは歩いて実感するのがよいかと思ってます。前橋は、以前に何度かお仕事で行ってますが、いつも車だったので街の中をあまり歩いたことがありません。
駅の北口正面が大規模な工事中のためにいきなり予定していない道を通ることになってしまいました。一時間ほどで敷島公園に着きました。薔薇の開花中なので、駐車場はもう満車寸前の様子でした。
萩原朔太郎は、1886(明治19)年に現在の前橋市千代田町で開業医の長男として生まれました。1917(大正6)年に第一詩集『月に吠える』刊行。1942(昭和17)年に55歳で亡くなっています。
敷島公園ばら園内に移築して復元保存されているのは、生家の「土蔵」「離れ座敷」「書斎」だけなので、全体からするとほんの一部だけです。土蔵が展示室になっていて、中に入れます。
前橋駅まで戻るときに生家跡に寄ってみました。そこから遠くないところに「国道50号起点」がありました。水戸までは、141キロです。

4 件のコメント:

  1. 殺人事件(『月に吠える』より)

    とほい空でぴすとるが鳴る。
    またぴすとるが鳴る。
    ああ私の探偵は玻璃の衣裳をきて、
    こひびとの窓からしのびこむ、
    床は晶玉、
    ゆびとゆびとのあひだから、
    まつさをの血がながれてゐる、
    かなしい女の屍体のうへで、
    つめたいきりぎりすが鳴いてゐる。

    しもつき上旬(はじめ)のある朝、
    探偵は玻璃の衣裳をきて、
    街の十字巷路(よつつじ)を曲つた。
    十字巷路に秋のふんすゐ、
    はやひとり探偵はうれひをかんず。

    みよ、遠いさびしい大理石の歩道を、
    曲者(くせもの)はいつさんにすべつてゆく。

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  2. 私には難しい話なので唯読んでるだけですが、まっさをの流れてゐる・・というのは小学校で習ったので知ってます。
    ゑのぐ、ゐのしし、ゐぬなどなど、聞き分けは出来るけど自分では発音できなくなってます。近頃の女子アナは鼻濁音が出来ないで、ガギグゲゴと言うので可愛い顔して汚らしいと感じてしまってます。ごきゲんよう!等と言われも気持ち悪いと思うのは時代に付いていけないからでしょうね(^^ゞ

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  3. むかぁし昔の日本語には、「中舌母音」という発音もあったそうです。時代が下るにつれて単語の数はどんどん増えてゆきますが、「音」は減ってゆきます。単語数が増えたことで世の中は「複雑」になったのだと思ってしまいますが、実はどんどん「単純」になってゆくものなのかもしれません。もしかすると「単細胞」生物は、最も進化した生物です(笑)

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  4. 「単細胞」生物は、最も進化した生物かもしれない・・・・この言葉に魅かれた。生命はわからないことばかりですね。

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